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香りへの旅

 
週刊文春11月20日号を読む。和田誠の表紙絵のタイトルは「鹿の遠音」(しかのとおね)。ほぼ原寸のパキスタン土産の鹿の置物の絵は、鼻の先が緑青らしくて少し緑色になっているところが愛らしい。

いつも読む穂村弘の「私の読書日記」に、中井英夫著「香りへの旅」の文章が引用されていて印象に残る。

「香りだけを主題にした文学作品、それも現代を扱ったとなると、日本にどんなものがあるのだろうか。さしあたってすぐ思い浮かぶほどのものがないのは、やはりそれがあまりにとりとめなく、主題になりにくいせいで、部分部分に煌く一閃は、ついに次の一句に及ばないかもしれない。 『香水の香ぞ鉄壁をなせりける』 中村草田男」

穂村氏は、「物理次元では『香水の香』が『鉄壁』をなす筈がない。でも、単なる比喩という以上の力を感じる。そこに浮かび上がってくるのは、別次元の現実だ。凄いなあ。草田男はもちろん、中井さんの選句眼が。さすがに編集者として、寺山修司や塚本邦雄を見出した人だ。」と書いている。トケオ

Photo_2 中井英夫




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コメント

上記の句、香水の香りがきつくて人を寄せ付けないってことなのかなと、
そのまま思ってしまいました(笑)

そのへんの解釈はさておき(^_^;)、
香水に鉄壁という言葉を持ってくる感覚は、すごいなぁと思いました。

先日、ほやけん洞で購入した中島みゆきの古書「愛が好きです」の言葉たちにも圧倒されましたが、
中村草田男の句集も読んでみたくなりました。
古書情報あれば、またお店で教えて下さいませm(__)m

草田男はとてもシャイな男だから、香水の美人に近寄り難かったんじゃないかな。壁無心さんとは、まるで正反対だね!じゃあまた。

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