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マルクスとエノケン

  洲之内徹コレクションを観に、久万美術館へ行く。

  入ってすぐ、「酒祭り・花島喜世子」という長谷川利行の絵が迫ってくる。この絵は、洲之内が、晩年の榎本健一にあげようと思っていた絵だ。

  花島喜世子がエノケンの奥さんで、カジノ・フォーリー時代の舞台を絵にしたものであるから、エノケンが若い頃を思い出し喜ぶかもしれない、と思ったからだという。(当時、エノケンは脱疽で足の指を全て切断、間もなく破産し、高利貸しに苦しめられていた。)

  長谷川利行が、この絵を描いた昭和5年頃といえば、洲之内も浅草周辺をうろついて、マルクス主義の芸術論を夢中になって読み、なおかつエノケンのアチャラカ芝居にも血道をあげていた頃である。自分のなかに、マルクスとエノケンが共存していた頃の思い出を大切にするため、この絵を最後まで手放さなかったのだろう。(トケオ)

  Photo

  「酒祭り・花島喜世子」 長谷川利行

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