« 丸干し | トップページ | 紙トンカツ »

誠鏡

「弔詩 石田波郷君 今日ここに現世の君と別れを告げるに当たって、暫く眼をとぢてゐると、君との三十余年に亘る交わりの、いろいろの場面が心に浮かんで来る。そうしてその一つ一つがすべてなつかしいものばかりである。近い例を一つ挙げると、君の最後の入院に先立つ二三年、毎年正月には私の家に来てくれた。それも二日の午前ときまってゐて、必ず好い天気であった。当時私の家には広島の銘酒誠鏡があった醸造元が俳人で、一番よいものを送ってくれたからである。私の家でも二日を楽しみにして待ってゐた。若い頃の君だと、二十余歳の年齢の距りがあって共通の話題に乏しいので、対談が一時間とはもたないのであったが、その頃君は、硯や墨が急に好きになり、いろいろの本を読んで知識が豊富だったから、実に楽しく話がはづんだ。心の奥と奥とで触れ合つた感じで、私は実に嬉しかった。」 

 水原秋櫻子が石田波郷に送った弔詩の一部分です。ホヤケンでは、波郷も好きだった酒ということで、酒屋さんにあれば必ず買って、みなさんにおすすめしています。飲んだら鼻が通るといって喜んでいるピアニストもいます。(トケオ)
Photo_6 石田波郷

« 丸干し | トップページ | 紙トンカツ »

ホヤケン」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/345020/51933154

この記事へのトラックバック一覧です: 誠鏡:

« 丸干し | トップページ | 紙トンカツ »